ナポリの風景

「ナポリを見て死ね」と言う有名な言葉がある。

青年の時、桜島のある錦江湾の風景は「東洋のナポリ」と呼ばれていた。

当時は海外旅行には簡単に行ける時代では無かった。折しも職場の仲間3人で南九州一周のバイクツーリングをやる事になった。

 

道中、加治木の辺りで錦江湾を望んだ瞬間は感動を覚えた。その後60才になってイタリア旅行をした。ナポリ港は絶好の場所から眺めた。ナポリ港の風景は名高いベスビオ山を背景にして街が広がり実に美しい風景であった。特に左手の丘陵地帯には古い歴史ある建物が整然と立ち並び右手には広大な地中海が広がっているのが印象的だった。

         イタリアナポリ       
         イタリアナポリ       

ナポリ人は他を見ずして「ナポリが世界で一番美しい」と云う。陽気なイタリア人の性格やナポリの風景を考えると分かる様な気がする。余談だが鹿児島市とナポリ市は姉妹都市である。ガイドの作り話かも知らないが、ナポリ市では「鹿児島通りは定めておらず鹿児島市長が来る時に適当な通りを定める」と笑いながら案内した。

 

私は絵が好きなのでルーブルは絶対に見る事に決めていた。ところがナポリの風景、イタリアの遺跡、建造物、美術などの圧倒的な歴史文化に触れてみるとあれほど憧れていたパリやルーブルの魅力がかなり薄れてしまった。おまけに20年後の今のパリはテロ対象の街になった。

さらに、折角ネパールヒマラヤのトレッキングを卒業して今後はその時間を観光に振り向けようかという時にだ。                            By Ginga Taro