伊王島(1)「白亜な教会」と「最古の様式灯台」

 長崎市の伊王島には、天にも聳えるゴシック様式の「白亜な教会」「最古の様式灯台」がある。

 

「教会」は長崎湾を望み、「灯台」は五島灘を望む。それぞれは3キロ離れた丘の上にある。

伊王島観光案内所蔵
伊王島観光案内所蔵
伊王島観光案内所蔵
伊王島観光案内所蔵

 その情景はエーゲ海を彷彿させる。白い建物が青い空・青い海に良く映えるのである。

桟橋から丘の上の教会に向かって細長い階段を昇り詰めると天主堂正面手前に両手を広げた白色のキリスト像が、また正面右手には白色で帯の青さが美しいマリア像が迎えてくれる。

 

そう、この「白亜な教会」とは島のシンボル「馬込教会」、正式には「聖ミカエル天主堂」(国登録有形文化財)である。


 1892年(明治25)に、マルマン神父(後に黒崎教会を建設)により、現在地に煉瓦造りの聖堂と司祭館が建てられるが、昭和2年、5年と続いた台風で倒壊した為、1931年(昭和6年)にゴシック様式の今の聖堂が再建されたのである。 長崎に数ある教会の中でも外観が美しい教会の1つである。

   一方、「最古の様式灯台」は伊王島の最西端の岬にこぢんまりとして立っている。

1866年(慶応2年)に米・英・仏・蘭の4か国と結ばれた江戸条約によって、全国8か所に設置された中の一つである。日本で初めての鉄造六角形の洋式灯台で1871年(明治4年)に本点灯された。

1945年原爆で被害を受け、コンクリートの四角形にその後、平成15年に六角形に復元された。

ドーム型の天井は140年以上経った今も使われている。

2012年に公開された高倉健さん最後の主演作品 映画「あなたへ」が撮影された事でも有名である。

 


 

 近くには「灯台記念館」も設置されている。 

また夕陽ヶ丘展望台から望む五島灘、軍艦島そして水平線に夕日が沈む様は感動的であろう。

伊王島は東京ドーム100個分しかない小さな島ではあるが、長崎の観光を縮図化したような歴史と文化と憩い(温泉)のある島である。 是非、ぶらりと島めぐりするのは如何でしょう。